2009年7月16日木曜日

神があなたを守っています


 ニューヨーク時間で7月11日14時15分から、Japan Society (写真)の劇場で、映画『ポチの告白』が上映された。「JAPAN CUTS」(日本映画祭)で第2回目の上映。

 今回、上映が終了すると、盛大な拍手がわき起こった。その瞬間、筆者の隣にいた高橋玄監督の顔がほころんだ。『ポチの告白』がアメリカの観客にも受け入れられることを確信したようだった。

 質疑応答で、日本の警察の組織についてきかれたので、筆者は「CIA(中央情報局)とFBI(連邦捜査局)と自治体警察が一緒になった職員28万人の強大な組織」と答えた。観客から「どうして権限が集中しないよう、分散しないのか」という声があがった。当然の疑問であり、日本の警察の腐敗が改まらない大きな要因だ。

 「警察を取材していて、危険な目にあったことはないのか」ともきかれたので、「取材中、警察官に殴られたり、尾行されたりした。警察の手先の暴力団に脅されたこともある。数年前、マンションの屋内駐車場の自家用車を破壊された。それが私のクルマだということは、(車庫証明を発行している)警察しか知らない(しかもクルマを買い替えてから1年以内)」と答えた。

 最後、会場出口で観客を見送っていると、年配の女性が握手を求めてきて、「神があなたを守っています」と言った。筆者が「神ですか……」ととまどっていると、女性は「本当です。いい仕事をしてください」と手に力を込めた。筆者は感謝しながら、ギュッと手を握り返した。

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