2009年7月17日金曜日
『痛快! おんな組』で裁判員制度特集
昨日、『痛快! おんな組』(朝日ニュースター)の収録があった。「裁判員制度」(後注)を特集するので、筆者がゲストで呼ばれた。写真は右から辛淑玉(シン・スゴ)さん(人材育成コンサルタント)、筆者、中山千夏さん(作家)、朴慶南(パク・キョンナム)さん(エッセイスト)。これに永六輔さん(ラジオタレント)と境分万純さん(ジャーナリスト)が加わり、議論が進められた。
VTR出演は、単行本『報道されない警察とマスコミの腐敗 映画『ポチの告白』が暴いたもの』でもインタビューに応じ、現職裁判官でありながら、日本の刑事裁判の問題点を追及している寺西和史さん。「足利事件」(後注)で冤罪被害者となり、17年余りを獄中で過ごした菅家利和さん。『ポチの告白』がニューヨークで上映されたことに関連し、Japan Society 映画部の長澤綾さん。長澤さんは裁判員制度についてもコメントしている。
最高裁判所や法務省の意向が反映された地上波の裁判員制度特集とは、ひと味もふた味も違う内容だ。初回放送は明日7月18日22時00分から。以降、数回、再放送が行われる。
【裁判員制度】殺人など重大な犯罪で起訴された被告人の裁判を、裁判官3人と裁判員6人で審理する制度。裁判員は有権者からくじで選ばれる。有罪か無罪かは多数決で決定されるが、裁判官1人以上が賛成しないと、有罪にはできない。裁判員は刑の重さも判断する。2009年5月21日実施。
【足利事件】1990年5月12日、栃木県足利市で女児(4歳)が行方不明となり、翌日、遺体で発見された。1991年12月2日、栃木県警は、女児の衣服に付着していた精液とDNA型が一致したとして、元幼稚園バス運転手の菅家利和氏を殺人容疑などで逮捕する。公判で菅家氏は犯行を否認し、導入直後のDNA鑑定の不備も露呈するが、宇都宮地裁(久保真人裁判長)の無期懲役判決(1993年7月7日)が、東京高裁判決(1996年5月9日、高木俊夫裁判長)、最高裁第2小法廷決定(2000年7月17日、亀山継夫裁判長)でも支持された。菅家氏は再審請求を提起。2008年2月13日、宇都宮地裁(池本寿美子裁判長)は棄却するが、同年12月24日、東京高裁(田中康郎裁判長)は再度、DNA鑑定を行うことを決定した。2009年5月8日、東京高裁(矢村宏裁判長)は、再度のDNA鑑定の結果、女児の衣服に付着していた精液のDNA型は菅家氏のものと一致しないことを検察側と弁護側へ伝えた。同年6月4日、検察庁は菅家氏を釈放した。
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