2009年6月24日水曜日

警察が犯人を決めるから、裁判員はいらない(2)

 「佐藤梢さん殺害事件(岩手県川井村地内における女性殺人・死体遺棄事件)」(後注)で、警察は小原勝幸氏(29歳)をポスターやホームページに「犯人」と明記し、全国指名手配している。

 これについて、6月19日、本ブログ『きょうの出来事』は警察庁に対し、「有罪判決が確定していない者を『犯人』とする理由は何か」と文書で質問した。本日、警察庁広報室より回答があったので、以下に記す。

 「岩手県川井村地内における女性殺人・死体遺棄事件の公的懸賞金支払いにかかるポスターについては、岩手県警察において作成したものです。ポスターは広く国民にわかりやすい内容とすることを念頭に置いて作成しているものと承知しています」

 【佐藤梢さん殺害事件】2008年7月1日、岩手県下閉伊郡川井村で佐藤梢さん(当時17歳)の遺体が発見された。同月29日、警察は佐藤さんの知人の小原勝幸氏(当時28歳)を殺人容疑で全国指名手配。10月31日には、警察庁が小原氏の検挙に結びつく情報の提供者に対して、上限100万円の捜査特別報奨金を支払うことを公告した。一方、小原氏は恐喝と傷害、銃刀法違反事件の被害者として警察へ被害届を提出していた。その捜査が大詰めを迎えたとき、佐藤さんが殺害され、小原氏が行方不明となった。2009年6月19日、小原氏の家族らは日本弁護士連合会に対し、「小原勝幸を殺人事件の犯人として指名手配することを中止すること」などを警察へ働きかけるよう、人権救済の申し立てを行った。

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