2009年7月9日木曜日

戦地へ赴く者の心構え(3)バカになりきる

 戦争国へ行っても、戦闘のド真ん中へ突入できる人は少ない。当局の禁止ラインをなかなか越えられないのだ。戦闘後の破壊された町や難民の悲壮な顔、武器を構えた兵隊などを撮るのは、戦闘の中に入らなくても撮れるが、戦闘を経験しなければ戦場行った気になれないという人は、自分流の方法で、戦場突入のテンションを高める方法を持ったほうがいい。検問や報道規制などの禁止ラインは、所詮は人間のやることなので、どこかに隙がある。その隙を突くためには、精神的にテンション高めて、あるていど以上のバカになったほうがいい。

 東欧ユーゴスラビアのボスニア戦争当時。港町のスプリットは、ボスニアの戦場へ行く拠点になっていたため、私は、ここで、戦場突入前の気持ちの入れ替えをすることが多かった。戦場へ行く覚悟を決めた兵士は、金使いが荒くなるため、その金にあやかろうと、クロアチア美女たちが手ぐすねを引いている。つまり、戦場へ行く男が女にモテる刹那的な町なのだ。

 戦場へ突入する覚悟を決めた前夜には、このような美女美女ワールドでは、ケチケチせず、どっぷりと浸ったほうがいい。「戦場へ絶対突入するぞ」という気持ちになれるのだ。美女を誘って、ちょっとリッチなレストランなんかへ行って、「これから、戦場行くぜ、今宵が、俺の人生、最後の夜かも」なんて口説くと、戦争国の女は、いい感じで口説かれた対応してくれる。「戦場でのひと仕事終えたら、また会いに来るぜ」なんていうセリフを投げれば、もう、戦場へ突入できないままスプリットの町へ戻ることはできない。

 戦場にロマンを感じる男っていうのは、どう理由づけしようと、こういうふうにバカな生き物だ。だったら中途半端はやめて、徹底的にバカになったほうが、戦場へは辿り着ける。戦闘に遭遇できるかどうかは、私のような戦闘至上主義の実戦マニアでは、成功率3割台である。つまり、失敗のほうが多いので、失敗したあとのことも考えなければならない。1度や2度、突入失敗しても、スプリットの口説かれ美女たちの顔を思い浮かべれば「よっしゃ、もう1回、チャレンジだ」となれる。懲りない性格になれば、戦場への道は開ける。

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